空き家に関する税制改正への対応!所有者が知るべき最新情報と節税のヒント!
空き家所有者にとって、気になるのは税金の問題ではないでしょうか。
特に近年では、空き家に関する税制改正が相次ぎ、従来の考え方では対応できないケースも出てきています。
この変化について理解しておかないと、思わぬ税負担が発生してしまう可能性も。
そこで今回は、空き家にかかる税金とその対策について解説していきます。
□空き家にかかわる税制を解説!法改正で何が変わった?
空き家に関する法律は、近年大きな変化を遂げています。
以前は、空き家であっても住宅用地として認められ、固定資産税や都市計画税が軽減されていました。
しかし、2023年12月13日に施行された「空家等対策の推進に関する特別措置法」により、状況は大きく変わりました。
この改正により、放置された空き家に対する課税が強化され、空き家所有者はこれまで以上に注意が必要です。
具体的には、「特定空家」と「管理不全空家」の2つの区分が設けられ、これらの空き家に対しては住宅用地の特例が適用されなくなりました。
つまり、固定資産税と都市計画税が大幅に増加する可能性があるということです。
1:特定空き家
特定空家とは、放置すれば倒壊などの危険性が高く、周辺住民の安全を脅かす恐れのある空き家です。
具体的には、以下のような状態の空き家が該当します。
・そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれがある
・著しく衛生上有害となるおそれがある
・適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている
・その他周辺の生活環境に著しい支障を及ぼすおそれがある
2:管理不全空き家
管理不全空家とは、適切な管理がされていないために、周辺環境に悪影響を及ぼす可能性のある空き家です。
具体的には、以下のような状態の空き家が該当します。
・ゴミが放置されている
・雑草が生い茂っている
・建物が破損している
・雨漏りしている
特定空家または管理不全空家に該当すると、固定資産税と都市計画税が大幅に増加します。
例えば、これまで6分の1に軽減されていた固定資産税が、通常の税率で課税されることになるため、税負担は大幅に増加します。
□空き家の税負担を軽減する2つの対策
空き家の税負担を軽減するためには、適切な対策が必要です。
ここでは、主な対策として2つの選択肢を紹介します。
1:売却
空き家を売却してしまうことで、税負担から解放されます。
売却によって空き家を手放せば、納税義務者ではなくなり、空き家税を課税されることはありません。
また、実際に売却されていなくても、売却を予定している非居住住宅は課税が免除されます。
将来住む予定がない空き家を放置している場合は、売却活動を検討するのも有効な手段です。
2:賃貸
空き家を賃貸に出すことで、家賃収入を得ながら税負担を軽減できます。
非居住住宅であっても、賃貸を予定しているものは課税が免除されます。
賃貸に出すには、空き家を入居希望者に貸し出せる状態にする必要があります。
物件の状態によっては、リフォームが必要になる場合もあるでしょう。
また、賃貸借契約や家賃の回収といった管理業務が発生し、入居者がいないと家賃が入ってこない「空室リスク」もあります。
賃貸に出す場合は、これらの点を考慮する必要があります。
□まとめ
空き家に関する税制改正は、空き家所有者にとって大きな影響を与えます。
「特定空家」や「管理不全空家」に該当すると、固定資産税や都市計画税が大幅に増加するため、適切な対策が必要です。
売却や賃貸など、状況に合わせて最適な選択肢を選び、税負担の軽減を目指しましょう。